立浪和義 崖っぷちっといわれても
昨年の成績が2割5分程度と3番サードとしては打てない、走れない、守れないと最低のシーズンとなってしまいました。
チームが優勝争いをしていなければそれほど目立たなかったかもしれませんが終盤の勝負どころでさえも調子が上がってこなかったので、どうにもクローズアップされてしまいます。
これまではいくらシーズン序盤に悪くても立て直してきていたので。
巧打、名手の肩書きを持ち、足もなかなか速く三拍子そろっていた立浪。
引退した広島の野村ほどではなかったですがオールラウンドプレーヤーと呼べる選手でした。
しかし野村と違い大きな故障はないまでも、いつのまにか走れなくなり現在では守備力の衰えも顕著になってきてしまいました。
冷静にみて36歳、ミドルレンジの打撃だけの選手というのが現在の立波ではないでしょうか。
最もその打撃技術は超一流です。
疲れがたまりやすい体質なのか開幕して一月も過ぎると守備の動きが鈍ってきてしまいます。
落合監督が荒木や井端をノックで鍛え上げるように守れる足腰が打撃にも大きくつながってきます。
足腰が不安で守れない立浪では打撃への期待も皆無。
昨年の場合は自分からレフトに回して欲しいといった時点で一年の成績が見えていたのでしょう。
今年,成績が残せなければ引退の危機。
レギュラーをはれなくなったら自分からユニフォームを脱ぐ決意。
現在の年俸から考えても代打稼業は無理でしょうしこれだけの成績を残してきた選手がベンチに座り続けることもないでしょう。
ファンの目からでも中日の守りの間、ベンチに立波が座っている姿には違和感があります。
崖っぷち、復活などとメディアなどで言われますが、これだけの成績を残しレギュラーをずっとはってきた彼には当てはまらない言葉のように感じます。
地位も名誉も財も成し得た男。
これまで成績が出せていない中堅どころの年齢の選手やトライアウトの選手が崖っぷちでしょう。
立波の場合は最終章をどう締めくくるかだけです。
今年3割を越す数字を残せば夢の3千本という数字も見てきますが今回は非常に厳しいと思います。
立波が頼りになる打者に戻ってくれれば非常に嬉しいのですが今、この時にサードのレギュラーを若い選手が奪取できなければ今後のドラゴンズの内野人は本当に不安なものになってしまいます。
立波は天才的なバッターだと思います。
現時まで成し得た数字も素晴らしいですが、もっと凄い成績を残せたと思えますしタイトルも取れたのではないかと思います。
しかしこの20年程の間、中日といえば立浪でした。
そして多くの喜び感動を与えてくれました。
どうしても最近の映像が頭には残ってしまいますが立浪和義がいてこそのドラゴンズでした。
頭ではもう立波は厳しいと思っていても心では何かしてくれるのはないかという思いが消えません。
今年の立波を守備から見てみたいと思います。
そこから今シーズンの彼が見えてくるはず。
これほどの大選手ながら
「レギュラー争いに若手もベテランも糞もない。」
とメディアにいってのける彼の最終章に注目です。